機関誌あゆみ No.8 [R3.7.7]
![]() | ![]() | 「日新又日新」松村謙三 (日々新しい気持ちで、ゆっくりじっくり、常に笑顔で歩んでいきましょう。) |
天狗巣病
「日本人が桜を好きなのは散り際が潔いからである。」と言ったのは数学者・岡潔の父上とのこと。
それも大樹の桜花が散るのは美しい。ただ、桜に巣くうカビの一種で、ウィルス説もある天狗巣病にやられた桜は醜く、徐々に枯れていく。
昨年の7月13日の当会で開催した保護者会は、あゆみの会に巣くっていたウィルスが表に現れたといえる。
その会はあたかも理事長たる小生への弾劾の会ともいえた。ある保護者からは当方が自己紹介中に大声で「そんなことは聞きたくない、なんで小野さんを辞めさせたんですか」他の保護者は「うちの娘が理事長からパワハラを受けたといっている」等々はまさに寝耳に水。
我が人生、最大の屈辱であった。
小野元施設長が辞めた原因は一利用者を厚遇して不正な行為が発覚し、それを指摘したら翌日、退職願を出してきたもの。保護者会では長年、彼との友情を鑑み、個人情報を表さなかった。
厚遇された利用者の保護者から受けた「娘が理事長からパワハラ」発言には、「娘さんがパソコン机に座って、体操もしないのでなんで体操をしないのかと言っただけだ」と反論した。
元理事長は退職後、退職金請求書に無断で理事長印を捺印して、退職金を受け取っていたことも判明。これは子供でもわかる私文書偽造の犯罪行為。
8月23日の緊急役員会で、元理事長や元保護者に対し、法的手段を取ることに決定した。
昨年6月から8月まで、示し合わしたように当会職員4人が徐々に辞めていった。利用者7名も、元施設長が理事長となり、9月1日付で由利本荘市から就労支援B型事業所の認定を受けて9月1日開業の事業所に移っていた。
通常、当該事業所を運営するには10名以上の利用者がいないと経営は成り立たない。不正な行為を行なって当会を辞め、同様な事業所を近くに立ち上げた元施設長と元職員は当会利用者3人に電話、手紙で勧誘していた。これは今、問題になっている不正競争防止法に明らかに違反している。3人も引かれるとあゆみの会はつぶれてしまう。
当会は秋田県からNPO法人として認定を受けた公益法人である。
公益に反する行為のみならず、人間としての卑劣な行為には断固として闘っていくのが私の責務である。
幸いなるかな、当会への新たな職員4人は、辞めていった元職員以上の能力と責任感の持ち主。後期高齢者となって忘れ物発達症候群の小生を支えていただいている。引かれそうになった3人の利用者も残ってくれた。
3年前から始めた物づくり実践講座の効果であり、女性利用者による野の花工房の刺し子製品や小袋等の製造販売が可能となった。障がい者に絵画教室を主宰する画伯から利用者の芸術性を引き出してもらい、2人の作品が昨年11月の障がい者芸術展で入選した。
農福商連携契約を結び、ロシア産蜂蜜の瓶詰めラベル貼りの仕事づくりを始めた。理事長経営の農事組合法人で建てたビニールハウスで野菜栽培を始めた。新鮮野菜を給食用として提供、伝統野菜「加賀太キュウリ」を栽培、販売して好評。
「市民に愛され、地域に貢献」が当会のモットー。「利用者ファースト愛」の精神で、残ってくれた12名の潜在能力を引き出し、工賃向上を図っている。
![]() 楠農村公園内の桜の 天狗巣病 |
地域連携事として、近くの大内総合支所西側道路の通行障害になっている桜並木15本の枝打ち。天狗巣病にやられた桜の再生も行います。
私どもの仕事甲斐は、明るい職場づくりと利用者や地域の方々の笑顔です。
ウィルス除去した新生あゆみの会への一層のご支援をお願い致します。